« 夜明けのハーブティー | トップページ | 髪結いの亭主 »

2007年9月 3日 (月)

鷺沢萠

本を読むのは好きです
だいたい読むのは日本の女流作家の物が多いです

好きな小説家がいました
鷺沢萠さんです

彼女の小説は多分全て読んだと思います

好きなのは「大統領のクリスマスツリー」
幸せだった夫婦がいつのまにか距離ができていってしまう様子を描いた物語なんですが
印象的なシーンは主人公が幸せだけど生活に苦労している時、鏡の中の自分を「きれいだ」と思い
その後夫の裏切りを知り夫の恋人の事を「あの頃の自分のように彼女はきっときれいなんだろう」と思うシーン
悲しいけど切ないけど納得してしまう好きなシーンです

鷺沢萠さんは取材の途中自分のお祖母さんが韓国人だった事を知ります
(お祖母さんはその事を亡くなるまでずっと隠していたらしく知ってしまった事に対して複雑な気持ちになったと語っています)
自分のルーツが韓国にある事がわかり韓国の大学に留学します
そして在日韓国人を主人公にした小説も書いています

「君はこの国を好きか」
41amgdvvnsl_aa240_

この小説を読むまで私も不勉強なため在日韓国人について多くを知りませんでした
ある意味とても勉強になった一冊
この本は是非読んでもらいたいおすすめの一冊です

エッセイも何冊も書いていますが犬好きとしてはツボなのは
「コマのおかあさん」
41tjztca04l_aa240_

すっごく共感できるのは
鷺沢さんは貰い手の見つからない成犬の雌犬を里親として迎えた事
自分が飼ってあげなきゃこの子はダメだろうな〜と愛犬コマとの生活が始まります
コマはザ!雑種!って感じのとってもかわいい女の子です




鷺沢さんの事を冒頭で
「いました」と過去形になってしまったのは
彼女が2004年4月11日に35歳という若さで自殺してしまったから

しかも自宅で自殺してそこには愛犬コマもいました
コマの気持ちを考えると・・
(その後コマは鷺沢さんの実姉に引き取られたそうです)
「コマのおかあさん」の中で鷺沢さんは
(飼うなら引き取り手のない犬にしようと思っていた)自分の事を
『うすらいい人』と揶揄していましたが
残された者の事も考えず自死を選んだ彼女は『うすらいい人』だったのでしょう

新刊を楽しみにしていた作家だったのに早すぎる死は残念でなりません

|

« 夜明けのハーブティー | トップページ | 髪結いの亭主 »

コメント

私も本を読むのは大好き。
でもやっぱり、好きな作家さんの本に集中しちゃうね。
鷺沢萠さん、実は初めて聞く名前…
ちょっと興味がわくなあ。

好きな作家さんが亡くなるのは、本当に残念でならないことだよね。
私も灰谷健次郎さんが亡くなって、ショック…。
単行本の連載が完結してないことが、本人も心残りだったのでは…?と思うわ。

投稿: みやちゃん | 2007年9月 4日 (火) 23時17分

本って文体とかによっても好みが分れるよね。

鷺沢さんも執筆途中で未完になっている作品があって
それも出版されているんだけど、続きが気になって仕方ない。
病死ならともかく自殺だからねぇ..。
数日前まで普通で、オフィシャルサイトの更新もしていたようだし
なんとな〜くの想像でしかないけど「魔が差した」瞬間があったのかな、と。


投稿: cherie | 2007年9月 5日 (水) 17時10分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/201747/7628167

この記事へのトラックバック一覧です: 鷺沢萠:

« 夜明けのハーブティー | トップページ | 髪結いの亭主 »