バリ島の旅〜マングローブセンター
バリ島に行く目的は人それぞれ色々あって
リゾートでのんびり、スパでうっとり、美味しいごはん、時には伝統芸能。
もちろん私も例にもれずホテルライフを楽しみ、スパ三昧。
でも帰って来てみて一番心に残っているのが、バリの自然。
昨年、癌かもしれない状況でバリに行って
ゆったり流れる自然が本当に癒してくれた。
今回の旅の中で、印象に残っている場所を紹介したいと思います。
マングローブインフォメーションセンター
バリ通の人々の中でもあまり知られていないのではないかと思います。
(現にタクシーの運転手さんも知らなくて地図でやっとわかった)
ここで感じたのは、バリの光と闇でした。
マングローブインフォメーションセンターは
サヌールからクタに向かう途中のバイパス沿いにあります。
住所的にはSuwungスウォン村になります。
もともと日本のJICA(国際協力機構)とインドネシアが協力して作られたそうです。
なぜ日本が関わっているかというと、
日本人は海老が大好きですよね?その海老はほぼ輸入に頼っている状況。
輸入元の一つにインドネシアがあります。
そしてその海老の養殖池を作る為にマングローブが伐採されているという現状。
そんな危機に瀕しているマングローブの為に作られたセンターです。
マングローブとは一つの植物の名称ではなくて
海岸線に自生する植物の総称です。
前置きが長くなってしまいましたが、いざマングローブセンターへ。
バイパス沿いに看板があってそこから奥へ入って行きます。
もうマングローブ林は始まっています。
インフォメーションセンターの建物が見えて来ました。
人は全然いません。
建物の中に入ってみても人が数人いるだけ。
事前の情報でここ勤めてらっしゃる研究員の日本人の方がいると知っていたので
オフィスを覗くと、いらっしゃいました。
羽鳥さんという男性の方で「バリ島月光亭の日々」という本も出している方です。
(本はまだ読んでいないので機会があれば読んでみたいと思っています)
少し挨拶してから入り口を教えてもらって、
日本語版のマングローブトレイルの楽しみ方の冊子ももらいいざマングローブ林へ。
センターの脇には植樹する為のマングローブの苗木が育てられていました。
羽鳥さんに教えてもらった入り口へ行くと、
こんなに人がいなさそうな所でも物売りのおばちゃんがいます。
そして男の人もいて、何やらこちらに対してお金を要求してくるではないですか。
どうも(英語で)入場料を払え、と言っているようです。
事前の情報で無料だと聞いていた私は、あ〜またバリにありがちな・・と思い
無視して進もうとすると、通してくれない。
私より格段に英語のできる夫がおっちゃんと押し問答になり
「じゃあ一緒にインフォメーションセンターに戻って聞いてみよう」と吹っかけたら
OK、との事で3人でセンターへ戻って行く事に。
羽鳥さんを呼んでもらって通訳してもらって聞いてみたら
インフォメーションセンターと、マングローブ林は管轄が違って
マングローブ林は政府が管轄しているのでRp50000(600円)入場料がかかるとの事。
なんだ〜早く教えてくれよ・・・。おっちゃん疑ってごめんね。
何度も謝ると、いいんだよ〜と言ってくれた。
再び気をとりなおしてマングローブ林へ。
マングローブは湿地帯なので木道が整備されていてそこを歩いていけます。
地図をみるとかなり広く(250ヘクタールくらいあるらしい)
林の中に入っていくと、とても涼しく感じられます。
木道を進み、たま〜に会う人と言えばカップルばかり。
なにげにウブドの丘と同じでデートスポットなのかしら。
日本人はおろか、バリ中に溢れるオージーにも勿論会わない。
林をぬける途中開けた場所にでました。
結構高い高さ(3F建てくらい)に展望台が作られていて見渡す事ができます。
風が気持ちいい。
マングローブには面白い形状をした植物が沢山。
花がそうめんみたい。
生き物も色々な種類が生息しています。
カニはあちこちでダンスしているし、
(夫しか目撃できなかったけど)水の上を走るトカゲや!
結構大きめのこんなトカゲも・・。
奥までずんずん進んで行くと
大きなナイフを手に持った現地の人が後ろからやってきました。
!?!?コワイ!!
でも通りすぎて行きました。
しばらく進むと海へ出ました!ここで終点。
干潮なのか遠浅な海が広がっていて向こうには船がとまっている港も見えます。
ここもデッキになっていて潮風にあたりながら素晴らしい眺めにありつけます。
子供達が潮干狩りをしていました。
さっきナイフを持って通り過ぎた人も何やら泥を掘り返していたので
これが目的だったんですね。
マングローブは素晴らしい体験でした。
この景色を見ないのは本当にもったいない。
デートスポットになっているのが、頷けます。
さすが現地の人達はウブドの丘といい素敵な場所を知っているのね。
ここまでが、バリの光と闇の「光」です。
「闇」を感じたのは、マングローブの林に一歩入ると感じる事。
ものすごい量のゴミの数々。
美しいマングローブの根に絡み付く色とりどりのゴミ。
野鳥を探していたので明るい色を見つけると、「鳥!?」と思っても皆ゴミ。
さきほどのトカゲも発砲スチロールの上に乗っていますよね。
センター脇の溜まりにはもっとひどくゴミの山になっています。
定期的に清掃は行っているらしいのですが、追いついていないのかひどい事になっている。
ここには街から流れ着いたゴミが漂着してたまってしまう場所らしいです。
まだまだバリでは環境問題とかそういう事が根付いていないんだとおもう。
昔は自然に還る素材の物しか使われていなかったのがプラスチック製品がどんどん入って来て
でもそれが土に還らない、ということもきっと知らないんではないかと思う。
バナナの葉の包み紙のように、レジ袋も土に還ると。
このゴミが沢山の場所付近にも暮らしている人達がいる。
そしてこの大量のゴミを出しているのは現地の人々だけではなく
もちろん私達観光客だって加担している。
私達観光客はホテルのゴミ箱に入ったゴミがどこへ行くのか知らない。
先進国と途上国の温度差はあると思う。
日本だってゴミを出し、地球を汚して進んで来た。
だからこそ、知識や資金を途上国の為に使う事は必要だと思う。
インドネシア側も観光客から得た税金をこういう事の為に使ってほしい。
バリがいつまでも美しい島でいられるために。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント